ワシリーチェアについて

 

ワシリーチェアは、曲げ加工されたスチールパイプをボルトで接合してフレームが形成されています。そして、背、座、肘掛けは、そのフレームに革を張るだけといった構成になっています。座ると少し横揺れするため、構造的な不安を感じながらも緊張感と浮遊感を得ることになります。しかし、革が体にフィットして座り心地はなかなか良いです。

 

椅子をデザインしたマルセル・ブロイヤーは、バウハウスの1期生で、鋼管を用いた家具を多く手がけました。その代表作が「ワシリーチェア」です。バウハウスの同僚講師であった画家のワシリー・カンディンスキーの誕生日にこの椅子を贈ったことから、ワシリーチェアという名前になりました。

 

私の母校である、札幌市立高等専門学校にもこの椅子が置いてあり、とても親しみのある椅子のひとつです。