バロック様式

 バロック様式は、16世紀後半から18世紀初頭までフランスやイギリスを中心に隆盛した様式で、その装飾は王侯貴族や統治者の権威を誇示する絢欄豪華、装飾過多に特徴があります。特に、この様式はフランスではルイ14世様式、イギリスではウィリアム&メアリー様式としてしられています。同様式の建築ではフランスのベルサイユ宮殿、イタリアのサンピエトロ聖堂が有名です。

 

 家具の意匠は荘重、男性的で金泥塗装、亀甲や象牙の象嵌装飾に特徴があります。ルイ14世の宮廷家具師アンドレ・シャルル・プールによる亀甲象嵌を施した家具はこの様式を代表するものとして有名です。オランダのバロック様式が導入されたイギリスのウィリアム&メアリー様式は、ウォールナット材に渦巻彫刻を施す意匠に特徴があります。