モダン様式

 近代モダンデザインの基礎となったのは、〈ドイツ工作連盟〉の理念を継承し、機能性と量産化のための技術や材料を追求したワルター・グロピウスが1919年に設立したドイツの〈バウハウス〉であり、風土や民族を超えた国際様式として高く評価されています。

 

 バウハウスを代表するデザイナーにはグロピウスの他に建築家でスチールパイプのカンティレバー、チェスカ・チェアで知られるマルセル・ブロイヤーがいます。同時代のオランダで、装飾を廃し、構成要素を抽象化した構造を表現した〈デ・スティール〉があります。その代表的建築家には、ジグザク・チェアやレッド&ブルーチェアをデザインしたトーマス・リートフェルトがいます。

 

 フランスの建築家で世界的に活躍したル・コルビュジェは、1927年機能主義理論〈近代建築の5原則〉を発表、〈家は住むための機械〉として機能と美を追求し、機能主義建築の世界的巨匠として知られています。ル・コルビュジェの家具デザインには、背の角度が座る姿勢に応じて傾斜するバスキュラント・チェアやシェーズ・ロングなどがあります。