ヨーゼフ・アルバース 画家、美術教育家

 

 

1888年、ボットロプ(ノルトライン・ヴェストファーレン州)に生まれる。

 

1905年から1908年まで、国民学校教師になるための教育をうけ、その後8年間教職に携わる。

 

1913年から1915年にかけてベルリンの王立芸術アカデミーで学び、芸術教育の資格を取る。

 

1916年からエッセンの工芸学校で学び、そのかたわら教師として働く。

 

1919/20年、ミュンヘン・アカデミーのフランツ・フォン・シュトュックのもとで学ぶ。

 

1920年から1923年10月まで、バウハウスの学生として在籍。イッテンの予備課程を受け、その後ガラス絵の工房を設立。

 

1922年、職人衆に昇進。

 

1923年10月から1933年4月まで、教員としてバウハウスにとどまる。中でも「素材論と技術論」を最も重要な基礎授業として第1学期生に教え、1928年、公式にその主任となる。

 

1928年から1929年4月には、指物部の主任。

 

1930年10月以降、高学年のための「対象デッサン」を受け持つ。このころガラスのアッサンブラージュ技法、ガラス絵技法、印刷デザイン、ガラスや金属による家具や日用品のデザインなどが開発される。

 

1933年アメリカ合衆国へ亡命、シカゴの前衛学校ブラック・マウンテン・カレッジで基礎課程を教える。

 

1950年から1959年まで、コネティカット州ニューへイヴンにあるエール大学デザイン学部長を勤める。以後ウルムの造形大学を初めとして、アメリカやヨーロッパの大学にたびたび客員教授として招かれ、また講座を受け持つ。

 

1976年、コネティカット州ニューへイヴンで死去。

 

 

 アルバースはバウハウスの基礎教育で、構成と素材の問題、及びその現れ方や表現法をテーマとしたため、彼の授業や絵画作品は40年代以降、専ら色彩の視覚的な効果を扱うものとなった。これはアメリカの60年代、70年代の前衛芸術に影響を与え、彼は「オプアート」の先駆者となった。彼の絵画作品としての最高傑作は、1950年以来取り組んできた「正方形賛歌」である。