デザインの歴史

 デザインの歴史は曲線と直線の流行を繰り返しています。19世紀のヨーロッパで植物をモチーフにした曲線が主役のアール・ヌーヴォが流行し、1920年代にはアメリカで直線を基調とした幾何学的形態のアール・デコがもてはやされ、1930年代にはフォルクスワーゲン・ビートルに代表されるような流線型が流行りました。

 

 

 第2次世界大戦後の日本でも、装飾も色彩も消えた箱形主流の戦後から、1950年代のアメリカ文化流入による流線形の時代を経て、1970年代には直線と鋭角を強調したスタイルが自動車や家電製品や文具雑貨にまで導入され、1980年代以降は環境保護などの世論の高まりを追い風に曲線曲面を主体とした造形が主流を占めるようになっています。

 

 

 一般にデザインの様式は、その発生した時代の価値観、風土、民族、社会制度、思想などによって形成されていきます。こちらでは、デザイン様式の始まりとされる、ヨーロッパ15世紀のゴシック期から近年のポスト・モダン、ニューウェーブまでを簡単にご紹介します。